Vol.55 一流のキャリアパス

今回は”一流のキャリアパス”というか、”優秀の度合い”みたいなことについてずっと書きたかったことがあるので書いてみようと思います。

真に優秀な人は

「エリート」という言葉は既存の枠組みの中でのトップ層のことを指す言葉だと思うのだが、エリートは大概にして既存の枠組みでの勝ち方や有利になる方法を知っているので既定路線での優越者に落ち着くものなのかなと思うようになった。

シリコンバレー周辺地域では既に優秀な人ほど起業するというのは一般的になり、共通認識化して文化としても反映されてきている。その一方で日本はまだまだトップ層のエリート大学生による起業は多くないと思う。在学中に起業もどき的なごっこ遊びはしているのかもしれないが、卒業後には外資コンサル&投資銀行に就職してエリートキャリアパスをとる。

色んな社長さんに会ってきたが、特別大きい企業や業績の伸び続けている企業の創業、経営者は学歴では決してエリートの部類ではないことが多い。前にも書いたかもしれないけど、外資コンサル出身者が起業で失敗することが多い原因とも似ているところがあるのかも・・。

シリコンバレーはスタンフォード大学に通う学生を中心に世界最高峰のエリートが集まってくる。こういう文化を創ったのもhp(ヒューレット・パッカード)を創業したヒューレットとパッカードの学生への創業支援の文化形成は大きかったんだろうと思う。Appleのスティーブ・ジョブズも起業相談していたらしいし。ローモデルができると人は挑戦しやすくなるのは正しいと思う。GoogleやFacebook、Snapchatの成功例を見ると若くても富と名声を一気に勝ち取れるとポジティブに捉えられかつ、自分を信じて挑戦できる、というのを魅力的に感じれるのはアメリカの文化風土も多少影響していると思う。

エリート大学生にとっても優良企業に就職したり、博士や修士に進むことに加えて起業することが卒業時の一般的な選択肢の一つに数えられているのは日本とはまだまだ差があると思う。

そもそも投資との繋がりが密接なのが大きくて、投資してもらって失敗したら返さないといけない義務が生じることが多い日本と大失敗しても「返さなくていいから、次頑張れよ」で終わるのはリスクという面で見ても魅力的。極端にいえば大きな金額をふんだくって失敗できてしまう。

もう一つ違いがあるとすればアメリカの就職への概念の違いだと思う。アメリカは基本的にリファラルリクルーティングなので新卒採用・中途採用の概念が存在しない。いつでも就職していいし、転職していい。企業は常時、人材募集。そういう環境の中で起業経験(成功失敗問わず)は優遇される文化がある。勿論、起業を通して何を得たのかをアピールする必要はある。

ちょっと前にCASHを運営するバンク社がDMM.comの亀山会長の一声で70億で買収されたけど、これからGoogleやFacebookにBuy outするために起業する人たちが続出するように日本でもDMM.comにBuy outするために起業する人たちが増えていくのではないかと思う。亀山会長も言っていたが、サービス自体の価値ではなく、運営チームを獲得するための70億だったと言っている。

日本ではまだまだ学歴が重視されて、新卒一括採用の波が一般的で、起業経験が優遇されるといったような文化はベンチャーのごく一部にしかない。起業は資金調達、プロダクト開発、マーケティング、マネジメント、プロモーション、チームビルディング、全てをやらないといけないのでその経験の価値というのを正しく評価できる状態ではないのかもしれない。逆にそういう少し違った高いレベルの経験ができる環境、失敗しても就職できて次に繋げられるというようになればリアルで魅力的な卒業後の選択肢にもなると思う。

日本では起業に失敗したあとは悲惨だというのがリアルな体験記として未だ色濃く残っていて日本の社会は失敗に手厳しいというのが現実なのは確かだと思う。投資家から投資を受けて失敗した場合にお金を返却しなければならないことが多いのも、個人補償があるのもシリコンバレーのそれと比べると雲泥の差があると思う。

全体的に見ると、日本で起業するのはリスクという意見が多いのも多少うなずけるし、トップのエリート大学生が割に合わない起業をするのは意味がない行為として受け取られてしまっても仕方ないのかもしれない。

大企業のイノベーション研修とか講座を現場で見ると疑問に思うことも多い。そもそもイノベーションや起業家風土のない会社で自社社員の社内起業を活性化させるより、元々企業家精神のある若い学生起業家を育てる方が早いのではないかと。。人事においても起業経験のある人材の採用はほとんど無いと聞くし、扱いにくいという印象がほとんどなのかもしれない。なんて無駄なことに時間とお金使ってるんだろうとかって思ってしまう今日このごろ。。

とはいえ、日本におけるBtoBビジネスでIT起業はほぼ100%あらゆる方向からの圧力によって「出る杭は打たれる」に則って潰されるので仕方ないことなのかもしれない。。。

前にもブログで書いたかもしれないが、GoogleやFacebookの中の本当に優秀な人材は最終的に起業する。その方が割に合うからだ。なのでGoogleやFacebookでの優秀なマネージャーの条件の一つには優秀な人材へのカウンターオファーの巧さやマネジメントだと言われることも多い。

もし本当に優秀な人材が現れたら借金してでも雇うぐらいの価値があるという認識があれば、DMM.comのCASHを70億で買収のようなことがシリコンバレーでは日常茶飯事で起こるように日本でも増えてくるのになぁ・・・。

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P.S.

一気に書いたら結構長くなってしまいました(笑)前々から書こう書こうと思っていながら書けていなかった言いたいことだったので書けてスッキリしました。

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