Vol.38 経営で一番大切なこと

「経営者にとって一番重要な仕事は”採用”だ」

昨年、アメリカやロンドンで働いた時、多くの大物経営者たちとお会いしてお話する機会がありました。

その時にこの言葉を口々にお聞きしました。

勿論、会社の未来や経営戦略、経営理念に沿った意思決定、資金調達や実務、経営者のやる仕事はたくさんあり、どれも重要です。

 

しかし結局のところ、成功する経営者と失敗する経営者の違いは「人の心を掴めるかどうか」だと思います。経営者の仕事は究極のところその一点に尽きるのかもしれません。

 

会社は資金が無くなり首が回らなくなった時に潰れるのではなく、人の心が離れた時に既に潰れている。

僕はそう思っています。

 

余談ですが、

アメリカの鉄鋼王カーネギーの墓標には以下のように刻まれています。

“Here lies one who knew how to get around him men

who were cleverer than himself.”

訳:”自分より賢き者を近づける術を知りたる者、ここに眠る”

 

豊臣秀吉も「人たらし」という言われたほどの人心掌握術を持った人物だったし、

スティーブ・ジョブズも「相手が欲しがっている言葉をかけろ」と言っていたのを思い出しました。

 

話を戻しますが・・・

 

企業の採用担当者は社内の誰よりも聡明であり、人を見極められる力を持つ人間を配置すべきだと思っています。でなければ、

<採用失敗→再教育(研修)→時間と機会、費用の損失>の流れができてしまいます。

 

そういう意味で、人事部門には組織全体、会社のシステム全体を見渡せる力と個々を細やかに見ることができる力、その両方が備わっていないといけないと思います。ある意味では、経営者よりも優れた力が備わっていなければなりません。

 

と同時に、採用担当者が”自分より優れた人を採用しやすくなるような”環境とシステム、評価制度が必要。経営において人事に割くコストは必要不可欠であり、ケチってはいけないと思います。

 

少し話は変わりますが、

特に昨今の日本企業の新卒一括採用には疑問を持ち続けて来ましたが、多くの企業の採用情報の応募資格欄にもある疑問を抱きました。

 

”当該分野の経験があること”が採用情報の応募資格欄にあること。

自分より優秀な人材を採用せよ!と多くの企業で口々に言われていると思われるが、深く考える必要があるのかなと思いました。

 

優秀な人は凡庸な人間より高い成果を上げます。ただ、注視すべきは優秀な人が「何をするか、何を知っているか」ではなく、「これからどうするか、これから何を学ぼうとするのか」だと思います。

 

情報技術やシステムがどんどん発展する中で変化を機会と捉えられる思考、能力、直観、発想はこれまでの経験や知識より、「地頭の良さ」や「知力」が最も有効な指標、指数になるのではないでしょうか。

 

何が言いたいかというと、昨日まで先端的だったものがすぐに旧くなってしまう時代に「経験があること」を重視した採用、専門能力>知力を重視するのは間違いだということです。

 

スペシャリスト、専門家採用は今の時代では裏目に出る可能性が高いと思われるからです。スペシャリストの問題解決手法は自分の強みとされる専門分野に偏ったものが生じがちだからです。

 

常にイノベーションが求められている昨今において、「価値がわからない未知のアイデアや手法」を如何に潰さないかが重要だと感じます。

 

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